第4回 労働者派遣制度の在り方に関する研究会(ヒアリング)報告
4月11日、厚生労働省で第4回目の「今後の労働者派遣制度のあり方に関する研究会」が開催されました。この日の研究会は、非公開でのヒアリング。派遣会社、派遣先企業、派遣労働従事者から入れ替わりで、それぞれ約30分ずつヒアリングが行われ、派遣労働従事者からのヒアリングは常用型派遣、登録型派遣、日雇い派遣で働いている3名から行われました。
内、日雇い派遣労働者の代表として、派遣ユニオングッドウィル支部組合員藤野正巳さんが出席し、現場の実態を語りました。藤野さんからは日雇い派遣の登録から就労までの一連の流れや仕事の単価、月30~40稼動しなければ生活を維持できないといった事実が説明されました。
委員からは研修を受けたことはあるのか、将来の仕事はどのように考えているのか等、質問が出ました。中でも「日雇い派遣の仕事は労災が多いと聞くが、労災に遭ったことはあるか」といった質問に対し、自身が労災に遭い、国民健康保険で病院に行き、支店で労災申請をするといわれながら労災の手続きがいまだにとられていないという、日雇い派遣でありがちな生々しい事実が話され、各委員は渋い面持ちをしていました。
委員の中からは「現在、日雇い派遣ができなくなるような法律に変えようという議論もあるがそれはどう思うか」といった質問が投げられ、藤野さんは「日雇いは必要な人がいるが、派遣会社が出てきたことによって引越しなどの単価が落ちている。日雇い派遣はなくなっていいが、日雇いの仕事を紹介してもらえるところが身近にあればいい」との意見が述べられました。